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Web2.0時代 印刷業の存在意義とは?

  インターネットの新たな潮流「Web2.0」が注目されている。日々更新される日記的Webサイトの「Blog」、Mixiに代表されるネットコミュニティの「SNS」などがその例である。Web2.0によるこれらの技術とは、誰もがWebで自由に情報発信できることに意味がある。これまでのWebは、企業や団体などが情報発信し、個人は情報受信するのみであった。しかしWeb2.0では、個人が情報受発信双方の機能を持ち、情報が増殖し、メディアがコミュニティ化することを意味する。
  この状況は、日本語ワープロ登場と似ている。ワープロは誰もが紙の上で自由に情報発信できる環境が与えた。しかし当時の印刷業界は「ワープロは敵か、味方か?」議論に終始し、ワープロで印刷が減少するとの負の要素に恐れていた。その結果はお解りのように、ワープロがDTPへ進化し、印刷業の基幹技術として成長を遂げ、ワープロ技術が印刷をより身近なものにすることに至った。
  印刷業の強みは情報編集技術である。顧客の業務や情報(コンテンツ)を知り、最適なメディアによって情報発信することが求められる。これまでは、自らそれを印刷のみに限定してきたが、Web2.0時代の今、誰もが情報発信者となり、双方向性が求められる中、Webも含めた総合情報編集業が印刷業の役割となる。Webでは、楽天市場などに代表される電子商取引サイトのように、メディアとビジネスモデルが直結する。そこで「電子商取引にかかわりたいが、Webはわからない。」では済まされない。印刷メディアもこれと同様の時代となったのだ。印刷物単独での案件は価格競争以外なく、顧客と共にビジネスモデルを生み出した結果にWebや印刷等のメディアの企画は生まれる案件が主となる。
  では印刷業として何をなすべきなのか。まず技術習得のみではないことは理解いただきたい。これまでの印刷業は技術習得の結果、市場がビジネスを与えてくれた。しかし今はビジネスモデルが主役の時代である。習得した技術を、顧客のどんなビジネスに適用できるのかを提案する商品力が必要となる。Web+印刷の新たな業務フローで、顧客がどんなビジネスモデルを実現するのか、どんな業務改革に至るのか、それを商品として提案する。そして商品を通じて顧客の要望を引き出すヒアリング力も必要となる。「提案営業」が業界テーマとなっているが、これは商品を顧客に押し付けることではない。提案する商品に対する顧客の反応を確認し、現実的な企画に成長させる「引き出し営業」がその目標である。そのためにはWebや印刷などのメディアを顧客の業務に則して読み解く視点が不可欠である。顧客から受注する印刷物制作の過程は、顧客の業務を知る訓練の場であると考える。受注した案件で必ず1点の業務改善実現を目標とする。すると顧客の業務が、顧客のビジネスが理解でき、Web+印刷による最適なメディア戦略が明確化できる。これにより、2010年の貴社は顧客のビジネスパートナーとして、なくてはならない存在に昇華するに至るであろう。


 

   
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