HOME / TOPICS-No14

ネットワーク上の日本語フォントに関する論文を連載開始

 〔はじめに〕より・・
 e-japan構想に基づきIT社会の構築が鋭意推進されております。ところが、高度な情報社会を成り立たせる、情報・知識の内容を充分に利活用することへ向けた肝心の「コンテンツ充実」にかかる取り組みは、なかなかクローズ・アップされておりません。
 中でも一番基礎的な情報資源であるフォント、すなわち「文字」については、ほとんど関心が寄せられていないのが現実です。
 このことは文字について、正しい認識に基づく論議がなされにくい状況を作り出し、多くの判断の偏りを生じさせ、ネットワーク社会の今後における重大な足かせになるでしょう。
 例えば、住民基本台帳ネットワーク、いわゆる住基ネットを取上げてみますと、昨年8月から第一次サービスが施行され、約一年が経とうとしている中で、セキュリティーの問題については数多く論議されておりますが、しかるに「全国どこからでも住民票を簡単に手に入れることができる」という住基ネットの利点を、現実に可能とする具体的な方法についてほとんど紹介されておりません。すなわち独特な字形の多い人名や地名の漢字を、どうやってネットワークに載せ、流通させることができるのか、という大問題に応える必要があるのですが、この課題には焦点が当てられていないのが現実です。
 「全国どこからでも〜」は一見なに気ないことのようですが、かつて一フォントメーカーに勤務した経験をもつ筆者にとって、この実現には極めて難度の高い作業を要求されるものであることが想像でき、セキュリティーにまさる重大な関心事であり、かつ疑問点なのです。
 すなわち、現行システムのフォントの運用には、多大なコストがかかり、このままでは、近い将来住基ネットが機能不全に陥ってしまう可能性も想定されるからです。
 しかし結論から申しますと、一定の前提の元に解決へ導く方法は充分に考えらます。
 本論では、例として掲げた問題から課題を整理し、その中心的論点をめぐり、これらの理解に必要な関連する文字の知識を解説しつつ、課題への対策と解決実行のための方法等を考え、今後ネットワーク社会における日本語フォントのあり方について提言として述べさせていただきます。

 関係する組織や団体が、高度なネットワーク・コンテンツ社会の構築へ向けて、正確な知識と論議を踏まえ、課題解決への新しいアイデアを生かし、実現に向けて協力し合えるなら、これらの問題解決はもとより、電子政府、電子自治体の日常業務のスタンダードフォントしても使用できる付加価値の高い文字を得ることができ、真の情報社会の醸成に貢献するものと考える次第です。

 行政&ADP 2003 8月号
 発行:社団法人 行政情報システム研究所






















TOP
 

   
Copyright(C)1999 Document Enginiaring Laboratory Co.,Ltd. All Right Reserved.